コース:Hコース/駿河区
配達員:R T
私は毎週土曜日、お弁当の配達をしています。
1週間のうち、たった1日しか伺えない為、お客様から顔や名前をなかなか覚えて頂けないこともしばしば…。
けれども、ある日。
「こんにちは!お弁当です」
そう声をかけると。
「いつもありがとう。土曜はあなたが来てくれるから、いつも土曜日が待ち遠しいんだよ」
お客様から有難いお言葉を頂き、自分自身も、一層土曜日の配達が楽しみになりました!
やわらかな初夏の日差しが心地よいこのごろです。
さて、今日ご紹介しますのは、ご自分のお店を持ち、かつてそこで美容師をされていた、とあるお客様のお話です。
そのお客様ことJ様は、美容院に隣接するご自宅で、妹様と暮らしております。
そして、J様と妹様、お二人に、毎日お弁当を届けています。
「こんにちは!お弁当です。あれ?J様はお出かけですか?」
配達に伺うと、いつもJ様はご不在。そして、配達員のいつもの声かけに、J様の妹様も、決まってこう答えます。
「はい、美容院です」
J様はいつも美容院にいらっしゃる。もしかして、美容師として、まだ働いていらっしゃるのだろうか…。
そのような疑問が浮かび、ある日、妹様に聞いてみました。
「J様は、今も隣のお店で、お仕事をされているのですか?」
すると妹様は、こう仰られました。
「もう仕事はしていませんよ。お店に行くのは、姉の”気晴らし”です」
身体が重く、憂鬱な日。何となく気持ちが落ち着かない日。そして、不安でいっぱいな日。
そのような時に、気晴らしとなる、心を晴れ模様にしてくれる場所。J様にとって、その場所こそが、ご自分の美容院だったのです。
そして、明日もまた、妹様に尋ねてみようと思います。
かつてJ様が、元気に腕を振るい、様々なお客様を喜ばせていた様子を想像しながら。
「J様は今日も、美容院ですか?」
走り梅雨のぐずついた天候から、梅雨入りがすぐそこまできているのを感じます。
梅雨といえば、様々な雨音が聞こえる季節でもありますよね。
雨粒が、アスファルトを弾く音。木の葉を弾く音。屋根や壁を伝い、水溜りを弾く音。
しかしながら、これら自然の音を楽しむ“耳”も、年齢を重ねるにつれて、聞こえ方が変化していきます。
引用:https://hochouki.soudan-anshin.com/cont/presbycusis/
そして、年齢を重ねるにつれて音が聞こえにくくなっていくことを、“老人性難聴”と言います。老人性難聴は、突然音が聞こえなくなるのではなく、高い音から聞こえにくくなり、次第に日常会話も聞き取りにくくなるといったように、少しずつ聞こえない範囲が広がっていくことが特徴です。
老人性難聴の原因は、加齢です。
内耳の蝸牛という部分には、音を感じ取るセンサーともいえる「有毛細胞」があります。
加齢とともに有毛細胞の毛が折れたり、細胞自体がはがれ落ちたりして、有毛細胞の数が減少してしまいます。
引用:https://hochouki.soudan-anshin.com/cont/presbycusis/
けれども老人性難聴は、バランスの良い食事を摂取することや、日常生活に運動を取り入れることにより、進行を遅らせることが出来ると言われています。
食事や運動といった、日頃の健康管理が、その先の耳の聞こえにも影響するんですね。
最後に、配達員Aと、あるお客様とのエピソードを、紹介いたします。
T様は、とても耳が遠いお客様です。
お弁当の配達に伺っても、
「返事がなければ、置いていってほしい」
と仰られます。
けれども、ある日。
「もう数日も、T様に会っていないなあ」
そう思いながら、玄関を開け、大きな声で呼ぶと。
「待ってたよ!」
と、すぐにT様が出てきて下さいました。そして。
「久しぶりにあなたの顔が見たくてね。今日は補聴器を付けて、まだかまだかと待っていたんだよ」
加齢に伴う身体の変化には、逆らうことができません。けれども、そのような変化の中で、少しでも“今”を楽しんでいただけたら。そのお手伝いを、私たちが出来たのなら。
これからも、皆様の日々の楽しみに、そして、希望になれるよう、スタッフ一同、心を込めてお弁当をお届けいたします。
コース:Aコース/駿河区
配達員:R I
久しぶりに配達に伺った、Y様との出来事です。
〜ピンポーン〜
インターホンを押し、お客様が出てくるまで待っていた、その時。
「わあっ!」
突然聞こえた、Y様の声。
と同時に、勢いよくドアが開きました。
「びっくりした!」
思わずそう叫ぶと、Y様は楽しそうに笑いながら、
「いつか、あなたを驚かせてみたかったのよ!大成功ね!」
と、いたずらっ子のような笑みを浮かべ、お弁当を受け取られました。
以前は毎日のようにお伺いしておりましたが、最近は他のエリアへ配達することも増え、Y様になかなかお会いできなくなっていました。
けれども、久しぶりに伺ったにも関わらず、インターホンの声で、私だと分かっていただけたこと。
いつか私を驚かせてみたいと、そう思っていただけていたこと。
そしてなによりY様と、まるで少女のような、楽しい関わり合いができたことが、とても嬉しく思えた出来事でした。
コース:Fコース/清水区
配達員:T M
配達で伺う、あるお客様のお家には、春夏秋冬を感じることができる、とても素敵なお庭があります。
昨年の秋には、もみじ。
そして今年の春は、桜。
最近までは、つつじが咲いていました。
四季折々の美しい変化は、私たちの心を癒してくれます。また、その変化を感じ、五感を刺激することは、認知症の予防にもつながるそうです。
季節の移り変わりを感じ、五感が刺激されて脳が活性化します。脳の活性化は認知症予防につながり、認知症を発症していたとしても、進行を遅らせる効果が期待できます。
引用:https://www.minnanokaigo.com/guide/recreation/go-out/
来月は6月。紫陽花が楽しみな時期になりますね。
澄み渡る5月の空が、気分を晴れやかにしてくれます。
さて、皆様はもう、今年のツバメを見ましたか?
巣を作ると“縁起が良い”と言われているツバメですが、近年数が減っていることを、ご存知でしょうか?
昔から“幸福の鳥”として親しまれてきたツバメですが近年は数が減り、40年前と比べると半分まで減少しているという調査データもあります。
引用:https://www.google.co.jp/amp/s/suumo.jp/journal/2015/05/27/90812/%3famp=1
理由としましては、餌となる虫が減っていることや、巣作りが難しい外壁材が増えたこと、などが挙げられているようです。
けれどもそのような中、静岡桜橋店のお客様から、嬉しいお知らせがありました。
「今年も自宅に、ツバメが巣を作りましたよ」
そしてそのお客様は、お弁当をお届けに行った配達員と共に、ツバメの巣を見上げながら、こう仰られたそうです。
「毎日騒がしい世間ではあるけれど、ツバメがこうして今年も巣を作りに来てくれたこと、そしてあなたたちが、変わらず美味しいお弁当を、明るい笑顔で届けに来てくれることが、何より嬉しいのよ」
ツバメが巣を作る家は、人の出入りが多く、賑やかな場所であると言われています。
私たち配達員も、そのような素敵な居場所作りを、これからも変わらず、お客様と共にしていけたらと思います。
コース:Cコース/清水区
配達員:R I
「こんにちは!お弁当をお届けにきました」
今から3ヶ月程前。とあるお客様の元へ、初めてお弁当をお届けに来ました。
「ありがとう」
お客様はそう仰ると、左手で、お弁当を受け取られました。
「私は右手が全く動かなくてね。あれもできない、これもできないの日々で、もう、参っちゃうよ」
そうして、先日。
「久しぶりの配達だなあ」
そのような事を考えながら、声を掛けると。
「ありがとう」
お弁当を受け取る為に出してくださったのは、なんと動かなかったはずの右手。
「右手が、動くようになったのですか?」
「リハビリを、頑張ってね。今では、あれもできるようになったし、これもできるんだよ」
と、嬉しそうにお話し下さいました。
お客様の右手が再び動くようになったこと、そして、お客様の嬉しそうなお顔が見れたこと、とても嬉しく、喜ばしい出来事でした。
うららかな春から初夏の気配も感じるこのごろです。
さて、今日はマスクに纏わる、配達員とお客様のエピソードを2つ、ご紹介いたします。
配達員:TK
先日、配達中に誤って、マスクを落としてしまいました。
お客様の元にお弁当と安心をお届けする為にも、マスクを探しに急いで近くのコンビニへ。
けれども、このご時世。マスクは全て品切れです。
先を急いでいることもあり、咄嗟の判断でハンカチを購入、口を覆って配達を続けました。
すると、あるお客様が一言。
「たくさん買い置きがあるから、1枚あげる。いつもお弁当、とても助かっているから。お返しよ」
配達員:IR
いつも配達に伺っているお客様から、
「あなたに」
と、手作りのマスクを頂きました。
「また、可愛い柄の布を手に入れたら、作ってあげるわ」
そして数日後。その方のお宅に、お弁当をお届けに伺った時のことです。
「可愛い柄でしょう?あなたに」
そう仰ると、先日のお言葉通り、とても可愛い手作りのマスクをくださいました。
マスク不足で大変な中での出来事。配達員一同、心より感謝いたします。皆様、本当にありがとうございました!